2016年1月19日 掲載
6,434人もの尊い命を奪い、未曾有の被害をもたらした阪神・淡路大震災から21年を迎えた1月17日。
HAT神戸(※)で行われた「ひょうご安全の日1.17のつどい」に、兵庫県支部も参加協力しました。
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兵庫県では、阪神・淡路大震災の経験や教訓を継承するとともに、いつまでも忘れることなく、安全で安心な社会づくりに期する日として、1月17日を「ひょうご安全の日」としています。
震災で大きな被害を受けた地域を歩き、当時に思いをはせる「1.17ひょうごメモリアルウォーク」の休憩所となった社屋駐車場では、みそ汁の炊き出しとパネル展示を行いました。
寒い中、長い道のりを歩いてこられた参加者は、温かいみそ汁にホッと一息され、大変な思いをされた当時の状況などを話してくださる方もおられました。
パネル展示では、阪神・淡路大震災の記録写真や震災の経験と教訓をもとに取り組んできた兵庫県支部の活動、そして間もなく発災から5年を迎える東日本大震災での救護・復興支援活動などを紹介。子や孫に語りつないでおられる姿が見られました。
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一方、防災に関する啓発や体験、東日本大震災の復興を願うイベントが開催された「交流ひろば」では、兵庫県赤十字奉仕団の皆さんが、災害時にいち早く対応できるようにと訓練も兼ね、「赤十字まごころサービス」として野菜たっぷりの豚汁の炊き出しを行い、来場者に無料で振る舞いました。ボリューム満点の温かい炊き出しに、皆さん身も心も温まった様子でした。
また、「奉仕」をテーマに今年度取り組んできた兵庫県中学校高等学校青少年赤十字協議会メンバーが、第1学期のグループワークで考えた被災地の物産品を販売する被災地支援に取り組みました。
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この他にも防災訓練への参加をはじめ、災害時に仮設診療所となるエアテントの展示、心肺蘇生とAEDの体験イベントなどを行いました。
体験イベントに参加された方は、「自治会などでAEDの使い方を学ぶ機会があるが、子どもたちを優先にしていて自分たち大人が実際に触る機会がなかったので、今回体験できてよかった」「自分はできても、自分にはできない。何かあった時には子どもにしてもらわないといけないので、今日は子どもに体験させます」など話されていました。
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今回、つどいへの参加を通じ、時間の経過とともに薄れる震災の記憶と次なる災害へ備える意識を新たにしていただく機会としていただきました。
災害からいのちを守る日本赤十字社として、震災の教訓「備える」「伝える」「活かす」をもとに、県民の皆さんの安全安心のため、これからも積極的な活動に取り組んでまいります。
(※)阪神・淡路大震災の復興のシンボルとして神戸市中央区に整備された地区